ホームへリンク

大阪城公園鳥だよりって何にリンク読み物コーナースタッフからへリンク大阪城公園の野鳥へリンク大阪城公園探鳥案内へリンク大阪城公園の蝶へリンク大阪城公園の四季へリンクリンクページへリンク

読み物コーナータイトル

巻頭言

ゆきちゃんの探鳥絵日記にリンク
れいこの落書きへリンク鳥バカ夫婦の二人言へリンク探鳥は楽し、探蝶も楽しにリンクお便りコーナーへリンク

タイトル79 自己紹介へ

五ツ星続々。

同期の連中が、昨年の春に定年退職して初めての正月を迎える。
時々電話があって「ヒマや!。梅田でコーヒーでも飲まへんか」と。時間を持て余してる様子。ありきたりだが毎回「何か趣味でも始めろ!」と勧める。
現役の時からよく話していたのではっきり言うと、仕事しか能のない人間はあかん。2枚の名刺を持つ事。49歳までは仕事に集中して、50歳からは徐々に後輩に譲り、退職後の生活を考える事。リタイア後の人生は長いよ。
私は5年早く退職しているが、忙しく充実した日々を送っている。先日、久しぶりに会った知人から、若くなったなぁー。退職した頃より、今の方が若く見えると言われた。お世辞と知りつつ悪い気はしない。退職後、若くなる人と、老け込む人がいる。私は前者に入れてもらってうれしい。これも鳥見の効能か。
昨年は、ミシュランの三ツ星が話題になったが、大阪城公園は五ツ星が4種だ。長い間、大阪城公園を観察しているが、こんな事は記憶にない。軽々に温暖化の影響がとするつもりはないが。何故だろうか。

■シマアジ。魚?
内堀の蓮如前は人通りが多い。シマアジを観察していると、何を見ているのかとよく聞かれた。「シマアジです」と答えると、不思議な顔をする。カモだと説明すると、多くの人が、魚みたいな名前やなーと。確かに!。
名前の由来を調べると、魚の方は、体にある鮮やかな黄色い縞模様から、と言うのが一般的。ではカモの方はどうかというと、シマはやや変わった種類につける接頭語で、アジはコガモの古称だそうだ。つまりコガモに似ている変わった奴、の意味らしい。鳥と魚、偶然同じ名前だが全く関係はない。魚のシマアジは造りでも寿司でもうまい高級魚だ。これで一杯やると最高。

■バン。疑似餌に。
いつもの蓮如前にシマアジが見つからず。どこにいるかと、内堀の西側へ回って探している時に、2番目の五ツ星バンを発見。朝日が逆光に輝き、見えにくい状況だったが、独特な動きからクイナの仲間とは分かった。
一瞬とまどい、珍鳥かと構えるが、脇の白斑が目に入る。額板、バンは赤、オオバンは白とはっきりしているが、これはどちらでもない幼鳥。
その後、鳥友Y氏が西外堀で、もう1羽幼鳥を見つける。初記録が2羽も。不思議だがこんなことが時々起こる。
西外堀のバンは、やがてルアーの疑似餌が口に掛かった状態で見られる。大阪城公園でも、釣糸が足に絡まったり、釣針に掛かったりしている鳥を時々見かける。その後、このバンは見当たらなくなった…。

■ヨシガモ♀。3種並ぶ。
シマアジの観察によく来ていて知り合った鳥見人が、シマアジとヨシガモとバンが並んでいたと平気な顔で言う。なに!。ヨシガモ!。これまで飛来ないでぇー。
珍しいカモではないが、これまで大阪城公園では記録がないカモだ。確認しなければ。できれば記録のために写真も撮りたい。
彼が示す方を見ると、極楽橋西側の石垣に上がって休んでいる怪しいカモ。しかし双眼鏡では遠くてはっきり観察できない。彼は地元でよく見ているから90パーセント間違いないだろうと言う。
実は、次に大阪城公園に飛来する初記録のカモは、ヨシガモかアメリカヒドリだろうと予想していたのだ。シマアジの番狂わせが出現したが、ヨシガモは想定内だ。しばらく観察しているとと突然飛び立つ。あわててカメラを向ける。遠くて厳 しい条件だが、識別には役立つだろう。帰宅後、かろうじて写っているコマを大きくして見る。ヨシガモ♀だ。
彼は、カモは嫌いではないと言っていたが、よく見付けたものだ。その上、五ツ星3種が並んでいたと言うから驚き。見たかった。

■キマユかカラフトか?
2本の翼帯が見えた時、これはいつものムシクイ3種じゃないと。しかし、枝葉の間を盛んに動き回るため、双眼鏡で捉えるのも精一杯。なかなか詳細が観察できない。キマユムシクイだろうか?。カラフトムシクイを否定するまでの確認ができない。
初日の観察・撮影では7割方はキマユだ。2回目の出合い。運良く識別ポイントが分かる写真が撮れた。これでキマユムシクイと100%識別。
大阪府鳥類目録(2001日本野鳥の会大阪支部)によるとキマユムシクイは、1996年に南港野鳥園で1回の記録があるのみとなっている。その後の観察記録はどうだろうか。いずれにしろ大阪では珍しい鳥だ。

(2008年1月)

78号へリンク78号へ  このページのトップへ  80号へ80号へリンク