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73回タイトル

妄  想

若葉が繁り気持ち良い季節。
多くの夏鳥が目や耳を楽しませてくれます。村上(♂♀)にとっては土曜日が来るのが待ち遠しくって待ち遠しくって。
今日はどの鳥に会えるかワクワクドキドキ。そんな素敵なシーズンも終わってしまうのはもの寂しいものです。

今春のトピックスは何と言ってもヨタカ。4月下旬山里丸で見つけた…と言っても、見つけたのは村上♀。私はと言うと、ニホンミツバチの分峰に夢中であらぬ方向を見つめていました。
昨年の西の丸庭園での出会いから1年振り。前回はあれよあれよという間に飛び去りその後ろ姿しか見られなかった彼女は大満足。「もう行こうか」の呼び掛けにも答えず双眼鏡は一点を捉えている。「気が済む迄見るがいいさ」そう思い私も双眼鏡を再び持つ。
その後、何人かのブログにアップされたヨタカを観て「見つけたのは…」とでも言いたいのか、少々得意顔の村上♀でした。

さて、今回は春の渡りではなく、数ヶ月遡った時期の話です。
2月、最高気温が10℃足らずだった頃、城南地区の桜並木に30羽ほどのメジロが枝移りをしてます。良く見る光景です。
厳冬期にはカラの混群が低い位置で枝移りをしているのが目につきます。
11月頃のキクイタダキは梢をチョロチョロし首が痛くなるのを我慢しての観察でしたがこの時期は“お菊さん”の方から近寄ってくれる、そんな錯覚さえしてしまいます。この日出会ったメジロも目と鼻の先で頻りに何かを採餌している様子。蕾を啄んでいる様に見える時もあり、小枝上の何かを啄んでいる様に見える時もある。嘴からはみ出る程大きいものではないようだ。双眼鏡で観ても何だか分からない。極小さなものらしい。
いつもなら「ん〜、分からん」で終わるところだが、このメジロたち手の届く高さで傍若無人の動きをしている。それで食指が動いてしまった。
枝を折ってまで調べようとは思わないが、これなら何か出来るかも知れない、あれだけのメジロが簡単に探し出しているのだからと思い、小枝を観察してみる。…よく分からない。近視矯正メガネを外して再度観察。
何か付いている。枝と同色、上から見ると直径1mmほどの楕円形。ドーム状の盛り上がりのある物体が、冬芽の基部や枝上に疎らに付いてる。爪で押すと容易に剥がれる。潰してみると液体らしき汁が出る。生き物であることは間違いない。
こいつが何者なのか概ね推測はしていたが判断できるまでに時間を要してしまった。タマカタカイガラムシという虫だった。
バラ科の樹木害虫として知られており公園内ではウメ、サクラ、モモに付いている。写真は2齢幼虫、この姿で越冬している。
音楽堂西側のソメイヨシノには枝上にびっしりとカイガラムシが付いていた。
園内の桜にはかなりの割合で付いているようで探せば必ず見つかる。勿論、多い樹、少ない樹はあるでしょう。太い幹ではなく枝先で越冬する性質があるとのこと。直射日光を嫌い枝の下側や芽際を好むらしい。
このメジロの嘴に注目してください。何やら「らしき物」が付着しています。解剖したわけでもないし糞を分析した訳でもないので確定的根拠はありませんが、状況的に見てメジロがこのカイガラムシを食べていたと、私は妄想しています。そう考えると符合する点が見えてくる。
桜での枝渡りが目に付くのは園内の桜にタマカタカイガラムシが普遍的に付いていること。相当量が付いていることで納得できる。
餌の量が多ければ留まる時間も長くなるだろうし桜にやって来る頻度も高まるだろう。
枝先での行動が多いのも、蕾を啄んでいるように見えるのも、カイガラムシの付く位置で説明できる。
時折アクロバティックな姿勢を見せるのは枝の下側に付くことの多いこのムシを探して採っていると想像できる。
更に興味深いのは、桜で採餌しているのはメジロにとどまらない点でしょう。
私はエナガシジュウカラ・キクイタダキ・マヒワの確認に留まりましたが園内で越冬したヒガラヤマガラも同様の行動をしていたのかも知れません。
何れにせよ、嘴の小さな鳥でなければあの虫を啄むことは不可能でしょう。
桜が満開してメジロは吸蜜に忙しくなり、これで話が終了する筈だったのですが・・・
3月26日の元山さんのブログより『教育塔近くの南外堀沿いのサクラにマヒワが40羽程群れて採餌。(中略)花や蕾ではなく、枝に付いた虫らしきものを盛んに採餌』。
「虫らしきもの」とはカイガラムシではないのか?と思い暫く観察を続行することに。
3月30日、カイガラムシは変化していた。
脱皮したのか、直径2mmになっている。満開の中でマヒワ・シジュウカラがカイガラムシを採餌しているのを確認。
4月13日、散った桜の枝上でスズメが採餌行動。枝を啄む様に見える。シメも同様の行動をしている。この時のカイガラムシは更に大きくなり約3mmの球状、成虫になっている。
蛾類の幼虫が出て来る時期なので注意して観察。嘴に蛾の幼虫がはみ出る姿は見られなかった。断定は出来ないものの、カイガラムシを捕っている仕草。この大きさなるとスズメ・シメ・でも啄むことは可能なのだろう。
4月下旬、カイガラムシを採餌する鳥の姿は見られない。繁殖が始まり、採餌は専ら蛾の幼虫になっている。
蛾類の幼虫が出現することで鳥たちの餌が変化したのだろう。
一つ腑に落ちないことがある。
何故、厳冬期から早春にかけて桜での採餌が多くなるのだろう。このカイガラムシ、晩秋には枝先に付いている筈なのに。餌となるものを変えてカイガラムシを食べだしたのだろうか?
次の秋には、小鳥たちの採餌を注意して見ることにしようか。

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